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『地平線上の遠い鐘』(2002年)、『結晶』(2004年)で新風を巻き起こした神秘ヴォイスの歌姫
ゆいこ 8年ぶりのオリジナル・フル・アルバム 『felicity』 2012.11.14リリース

もっと純粋に美しい部分だけ、歓んでいるだけの音楽。
ただただそんな本質を求めたい、と思って作りだしたアルバムです。
突き詰めていくほど、それは「自然の音」に近くなって行きました。 − ゆいこ

大伴良則 ライナーノーツより
ゆいこ本来の映像的にして絵画的なサウンド感覚は健在で、聴く人の日常的な色彩を一気に変え
ていくようなサウンド・パフォーマンスに揺るぎはないが、描く世界の”日常性”が余計に衝撃と安堵
感とを同時に発する---ありそうで、なかなか出逢えないアルバムだ。

 

ゆいこプロフィール
東京は吉祥寺で生まれ育つ。3歳からピアノを習い始め、中学生になると聖歌隊へ入る。高校時代は一転漫画家を目指すも大学に入るとパンクバンドに参加。夢や匂いといった記憶、イメージと音楽の融合をコンセプトに、アイリッシュの透明感や和のテイストを取り込んだオリジナリティ溢れる作品を制作。ホームグラウンドである吉祥寺スターパインズカフェでのライブが注目を集め、2002年に棚谷祐一(ex.カーネーション)プロデュースによる『地平線上の遠い鐘』でデビュー。2004年にはワーナー・ミュージック・ジャパンより『結晶』でメジャー・デビューを果たした。その後、結婚〜出産を経て音楽活動を再開し、2012年、2年の歳月をかけて製作した『felicity』(ウェアラバウツ・レコーズ)を8年ぶりのフル・アルバムとしてリリース。
ゆいこのホームページ

 

 

 

今から10年前、インディーズからリリースしたミニアルバム『地平線上の遠い鐘』の神秘的な世界観、癒しの息遣い、聴く者を異次元にいざなう澄み切った歌声が口コミで広がり、一部のリスナーに強烈な記憶を焼きつけた後、2004年にはメジャーデビューとなる『結晶』をリリース。ビールのCMソングに抜擢された「陸の人よ」で聴ける伸びやかな歌声が多くの人の耳に触れ、コアなファンを生み出しました。その後、母となったゆいこが約2年の製作期間を経て完成させたアルバムが本作『felicity』です。”もっと純粋に美しい部分だけ、歓んでいるだけの音楽”をコンセプトに、とかく沈みがちな日常において、せめて音楽では幸福感で満たされて欲しいという意味がアルバム・タイトルに込められています。より優しく、深みを増した歌声には生命の力を呼び起こすような静謐なるパワーを感じずにはいられません。
 本アルバムはオーストラリアのアンビエント・ミュージシャン、Don Peyote(ドン・ペヨーテ)をプロデューサーに迎え入れ、繊細かつ深みのある音像にフィールド・レコーディングをレイヤーしたナチュラル感に溢れる作風になりました。ゆいこが製作したベーシック・トラックを基に、ドン・ペヨーテがレコーディング、アレンジを手掛けた渾身のサウンドが収録されています。